烏瓜の白い花

白いレースのような花が、垣根や庭木のてっぺんに見られると、秋が近くなったな、思います。と言っても、今年の暑さはキビしくて、永遠に夏が終わらないのではないか、と怖くなったりもしますが。
この花の正体は烏瓜です。秋の終わりまで、ピンポン玉くらいの真っ赤な実が楽しめます。実は赤いのに、花は真っ白で、子供の頃はとても不思議でした。でも、トマトの実も赤いのに、花は白ですから。
烏瓜の花ビラの先端は細くて、ひらひらふわふわ揺れています。繊細なレースのショールをなびかせて踊る、若くて可憐な女性のようです。多分、レースって、こうした自然の様子から編み出されたものではないかしら。
例えば、雪の結晶。まるでレースそのものです。なかでも烏瓜のレースは、中世の貴族たちが身に着けていた白い襟を飾ったそれを連想させます。子供の頃、男の人がレースなんておかしい、と思っていましたが。
だって、ひげを蓄えた不愛想な男の頸にレース、ですから。でもレース飾りは、それだけの手間をかける職人を雇える、と言う富の証だったのでしょうね。
そして圧巻は、エリザベス1世の襟飾り。まるで仏さまの光背のように真っ白い襟が大きく広がって、縁を細かなレースで華やかなこと。糊つけるのが大変だっただろうなー。
ま、烏瓜の白いレースの花は、いろんな事を連想させてくれて、楽しいのです。実は、カスピ海ヨーグルトの菌は…

烏瓜の白い花